eCOGRAとは?
eCOGRAとは?
eCOGRA(イーコグラ)とはe-Commerce and Online Gaming Regulation and Assuranceの略であり、オンラインギャンブル産業に対する独立審査機関として2003年に設立されています。
eCOGRAは非営利組織(NPO)であり、オンラインカジノとポーカーサイトが信頼できる業務を遂行して安全で公平なギャンブルを提供しているかを監視し、プレイヤーを保護することを目的としています。
eCOGRA Play It Safeシール
COGRAの認定マーク、Play It Safeシールは、プレーヤーの保護、公平なゲームと信頼できるオペレーター業務のためのeCOGRAの厳しい審査基準に合格したオペレーター(オンラインカジノやポーカールーム)に与えられています。
審査基準は非常に厳しく詳細な項目が適用されています。この審査基準は公開されており、eCOGRAのウェブページからダウンロードして確認することができます。見てみると一目瞭然なのですが、この基準は膨大なものです。これだけの項目をパスしなくてはならないeCOGRA認定にはかなりの信用感があることが伺えます。
eCOGRAは認定したオペレーターとそのプレイヤーからの意見を集めており、オペレーターは認定後も基準が守られているかを常にチェックされます。
認定されたオペレーターに対するチェック項目は大まかに以下の点です。
- 1. 常に公平なゲームを提供していること
- 2. タイムリーで効果的な支払いを行っていること
- 3. 問題が起こった場合に、迅速な解決を図っていること
当サイトで紹介中のオンラインカジノでeCOGRAの認定を受けているのは以下のカジノです。
- ジャックポットシティ(日本語)
- 32レッドカジノ
eCOGRAの使命
もちろん、オンラインギャンブルプレイヤーにとっての「安全の指針」という立場でしょう。
オンラインギャンブルをプレイする前にそのギャンブルサイトがeCOGRAの認定を受けているかを確かめてください。eCOGRAの認定を受けてれば、そのギャンブルサイトは一定の信用を得ているといえます。
もしも、eCOGRAの認定を受けているオンラインカジノでトラブルがあった場合は、eCOGRAは公平なギャンブルのアドバイザーとして問題解決のための仲裁をしてくれます。
eCOGRAはどんな人たちが運営しているの?
こちらのページに主要なスタッフの紹介があります。
現在のCEO(経営最高責任者)は南アフリカ出身のShaun McCallaghan氏であり、Shaun氏は南アフリカと英国の両方で国際的に認められた学術機関から、情報技術、監査、財務、および税務の会計学の学士号と大学院の資格を取得しました。その経歴を生かしたうえでeCOGRAのCEOに就任しています。
すべてのスタッフがそうではありませんが、eCOGRAのスタッフには認定されているオペレーターとの直接関係がない経歴のスタッフが比較的多く存在します。
これは、認定先のオペレーターとの癒着による不正を防ぐという意味で注目すべき点です。
実際にトラブルが起こったときはどうすればいいのか?
ContactページにあるDispute Formに必要事項を記入して報告します。
eCOGRAに論争を提出して問題の解決を図る場合には何点かの注意事項があります。
両ページから目立った事項を抜粋します。
- 問題発生から2週間を経過しており、その間妥当な解決策を試みても解決できなかった問題であること
- プレイヤー側の不当な行為において発生した問題でないこと
- 他の掲示板やフォーラム、またはeCOGRA以外の第三者機関にこの問題を提起しないこと
- 論争の提出は理路整然とした文章にて提出すること。汚らしい言葉遣いや脅迫的な文章は受け入れられない。
- 論争提出後、eCOGRAは2営業日以内にプレイヤーに連絡を取るように心がけます。その後、問題解決までに一週間に一回程度連絡するでしょう。
- eCOGRAはプレイヤーの問題解決に最善を尽くします。が、eCOGRAは仲裁人ではなく、結果に対する一切の権限を持っていません。(問題解決はあくまでも連絡を受けたオペレーターが判断するものという意味だと思います。)
- プレイヤーからの不平によりeCOGRAの認定基準に著しい違反が発見された場合は、ディレクターはその権限によりオペレーターの認定を取り消すことがあります。
- eCOGRAはディレクターにより調停プロセスをいつでも終了する権限を持ちます。
- eCOGRAの調停サービスを用いた結果に対して主張する資格がないことに同意します。したがって、eCOGRAはプレーヤーとカジノもしくはポーカールームの間で発生したいかなる損害に対しても責任を負うものではありません。
すべてを厳密に守る必要があるとは言い切れませんが、一応は覚えておいたほうがいいでしょう。
結局のところ、eCOGRAは信用できる機関なのか?
「信用できる」と思います。
わたしはeCOGRAが現行の第三者認定機関としては最高峰のものであることは間違いないと思っています。
某ソフトウェア系列では同様の第三者機関を謳った審査機関がありますが、こちらは悪質なカジノの自作自演であり、信用度も公開されている内容もeCOGRAとは比較にならないほどお粗末です。
認定を受けているオンラインカジノやポーカールームで問題が皆無というわけではありませんが、eCOGRA認定であればeCOGRAを窓口とした救済依頼ができ、その解決もフェアなものが期待できるとあれば、やはりeCOGRA自体の存在価値は大きいと言えます。
eCOGRAの問題点
現行、最高峰の認定機関と評しましたが、eCOGRAも万全ではありません。
eCOGRAも以下のような問題点を持っています。
eCOGRAはソフトウェア間の壁を越えられない
現在eCOGRAに認定されているオペレーターはマイクロゲーミングとカジノオンネットの888Holdings、それとOngame e-Solutionsというソフトウェア会社のオンラインカジノやポーカールーム、2008年にパーティーゲーミングとネットエンターティメントが加わりました。
マイクロゲーミングやカジノオンネットはeCOGRAの創立当初に資金を提供した経緯もあるので、結局のところeCOGRAはマイクロゲーミングやカジノオンネットの「御用聞き」であり、他のソフトウェアのオンラインカジノやポーカールームを退けているのではないかと中傷されることがあります。
この点についてeCOGRAは、マイクロゲーミング系であっても審査をパスできていないカジノもあることを挙げて決してeCOGRAが固有団体のためだけの機関ではないことをアピールしています。
また、eCOGRA側もその他のソフトウェア系列のカジノやポーカーに加盟を呼びかけているそうですが、現在のところクリプトロジック系やプレイテック系のカジノがeCOGRAの審査を受けた、もしくは審査を検討しているという話はないそうです。
eCOGRAの認定がなくても優良なカジノやポーカーは存在する
eCOGRA認定のオンラインカジノやポーカールームは確かに、一定の評価はできます。しかし、eCOGRAの認定を受けていなくても優良なカジノやポーカールームがあるのも現実です。
例えば、マイクロゲーミング系でもラドブロークスカジノはeCOGRAの認定を受けていませんが、信用できるオンラインカジノとして評されています。クリプトロジック系のインターカジノもそうです。これらのカジノの信用度はむしろ、eCOGRA認定カジノよりも上とさえ思えます。
すでに強力なブランド力をもっており信用を勝ち得ているカジノにとっては膨大な費用と手間を払ってまでeCOGRAの認定を受ける必要はないという認識があるのだと思われます。
また、前記の通りソフトウェアによってeCOGRAに対する認識の違いが大きいというのも言えると思われます。
eCOGRAは倫理的問題には立ち入れていない
eCOGRA認定でありながらスパム広告を多用しているカジノがあります。正確には認定カジノ自身が行っているのではなく、広告業者やアフィリエイターが不当に行ったこととされていますが、その程度や手腕を見るとかなり怪しいとしか言いようがないのも事実です。
この事態について、eCOGRAは有効な措置を取れていません。
これはeCOGRAの使命が「プレイヤーの救済」であり、プレイヤーとカジノのトラブルの解決を第一としているからかもしれません。
しかし、モラル的な問題を放置しておくと、業界全体に対する範疇が示せなくなるため、今後はこの問題に対しても何らかの行動を期待したいものです。
eCOGRAが介入できるのは認定オペレーターの問題のみ
当たり前といえば当たり前なのですが、eCOGRAが介入できる問題はeCOGRAに認定されているオンラインカジノやポーカールームでの問題のみです。
しかし、eCOGRAに寄せられる論争の多くに認定カジノ以外での問題も含まれている事実を見ると、認定はしていないカジノやポーカールームに対する一定のガイドラインというものを示してもいいのではないかという感じがします。
eCOGRAは日本語に対応できていない
これでは問題が起こった場合の救済依頼も大変です。一日も早い日本語対応を望みます。