ギャンブルの借金と債務整理(自己破産)【最新版】体験談・借金地獄の脱却方法
このページをご覧の方には、「ギャンブルで借金を作ってしまった、どうすればいいだろう」と困っている方もいらっしゃるかもしれません。
もしくは今そういった状況になってはいないけど、今後借金返済が難しくなった場合の対処方法や、借金を抱えた人の事例を知りたいと思って閲覧された方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この記事では、パチンコや公営ギャンブルなどで返せないほど借金を背負ってしまった時どうすれば良いのか、ギャンブルで借金を背負う人の特徴、ギャンブルで借金を作らないための方法などについて解説します。
現在借金でお困りの方はもちろん、まだギャンブルを遊んだことがないという方も一読しておくことをおすすめします。
この記事のまとめ
- ギャンブルにのめり込み過ぎて借金をしてしまう人が急増している
- ギャンブルが原因で借金をしてしまった場合は弁護士に相談し、債務整理を検討しよう
- 債務整理には「自己破産」「任意整理」「個人再生」「特定調停」の4つの手段がある

この記事はおよそ 10分 で読むことができます。時間がない方は目次を活用しましょう
ギャンブルが原因の借金でも債務整理は可能?
借金で既に生活が回らなくなっている…という場合、手続きをすることで借金を減額、もしくは免除してもらうという法的な手段があります。これを「債務整理」といいます。
ですが、本来の債務整理というのは病気などで働けなくなったり、事業に失敗したりといった理由で多重債務に陥った方が利用する仕組みなので、ギャンブルで作った借金が免除されるとは限りません。
まず最初に「債務整理」とは何か、そしてギャンブルが原因の借金は債務整理できるのかについて解説します。
そもそも債務整理とは
そもそも「債務整理」とは、「借金の問題を、弁護士が間に入って解決に導く手続き」のことです。
なので、債務整理を行っても、自己破産をしない限りはお金は返さないといけません。ですが、支払うお金が軽減されたり、利子の返済が免除される、もしくは支払いを猶予してくれるといった手続きを弁護士が代行して行ってくれます。
ただ、じゃあ自己破産すれば借金帳消しじゃん!と言われるとそうではなく、そもそも自己破産が許されないケースもあります。そのため債務整理は、個人の状況に合わせてどういった手続きを行うのか、弁護士と相談しながら決めていくのが一般的です。
ギャンブルが原因の借金は「免責不許可事由」に該当する
債務整理の中でも「自己破産」とは、返済を全額免除され借金が帳消しになる手続きです。裁判所に「もう借金の返済が無理です」と申し立てることで、借金の支払い義務を免除してもらえるシステムとなっています。
しかし、自己破産には「免責不許可事由」というものがあり、この理由に該当する場合は自己破産を認められません。ギャンブルも免責不許可事由に該当するため、原則として自己破産することはできません。
免責が認められて自己破産ができた事例もある
ただ、自己破産が認められた例もあります。確かにギャンブルで作った借金は免責不許可事由に該当しているのですが、裁判所が免責に値すると判断した場合、「裁量免責」によって自己破産が可能となるケースがあります。
裁量免責では、借金を作った方が「虚偽申告をしない」「手続きを開始してからギャンブルをしない」など、誠実な姿勢を見せることによって認められやすくなります。
場合によっては数百万・数千万といった借金を実質肩代わりしてくれる制度ですから、嘘をつかず正直に、そして誠実に対応してください。
当然ながら、手続き期間中に借金をしてしまえば自己破産が認められなくなる可能性が非常に高くなるので、絶対にギャンブルはやめましょう。
ギャンブルの借金で債務整理を検討するなら選択肢は4つ!

ギャンブルの借金で生活が苦しくなった場合、「任意整理」「個人再生」「自己破産」「特定調停」のうちいずれかの制度を利用することで借金を減額できることがあります。これを債務整理と言います。
債務整理は手続きによって減らすことのできる借金が異なりますが、減らす借金が大きくなるほど今後の生活への影響も大きくなるので、自分にどのくらい借金が残っているのか、そしてどれくらい収入があるのかによって利用すべき債務整理は異なります。
法律事務所などに必ず相談して、最も状況にあった債務整理の方法を選ぶと良いでしょう。
任意整理:借金の利息がカットされる
「任意整理」とは、債権者(お金を貸した人)と交渉し、これから支払う借金の利息がカットされる手続きです。直接債権者と連絡するため裁判所を通す必要はなく、元本さえ返していけば生活の中で制限されることもありません。
また、手続き中は原則として元本を支払う必要もなく、差し押さえもありません。任意整理であれば家族に内緒で行うこともできます。
ただし、原則として3年から5年以内に全ての元本を返す必要があるため、その見込みが持てるほど安定した収入がないと任意整理の手続きを行うことはできません。
さらに、信用情報機関のブラックリストとして記載されるため、残債を返済してから5年ほど経過しない限りクレジットカードやローンなどは使えないと思っておいた方が良いでしょう。
任意整理のメリット・デメリット
メリット
- これから支払う利息をカットすることができる
- 裁判所を介さず直接債権者と取引するため、比較的簡単に手続き可能
- 任意整理する金額によっては数百万円ほどの減額が受けられる場合も
- 官報への掲載や保証人への影響はなく、家や車を持つことも自由な職業に就くことも可能
デメリット
- 3年〜5年ほどで元本を全て返す必要があり、支払う金額は以前より多くなることも
- 信用情報機関のブラックリストに載るため最長10年ローンやクレジットカードを持てない
- 安定した収入がない場合は任意整理できない
- 2ヶ月以上返済が遅れると債権者から訴訟を受ける恐れがある
個人再生:借金を5分の1~10分の1程度まで減額できる
「個人再生」とは、裁判所に負債額に応じた再生計画を認可してもらい、借金をおおよそ5分の1まで減額してもらう手続きのことです。もう少しわかりやすく説明すると、「3年で借金を5分の1だけ返す」という計画を裁判所に申請してOKが出れば、残りの借金については支払う必要がなくなります。
個人再生の場合は生命保険や車などの資産を持ったまま手続きができ、自分で住宅ローンを返済する際はそのまま家を持つこともできるので、任意整理では支払えないような多額の借金を抱えている方におすすめの債務整理方法です。
ただし、3年で借金を全て返せるほどの安定した収入がある必要がありますし、裁判所を通すため官報へ記載されます。また、手続きが複雑なので1年以上時間がかかる場合があります。
個人再生のメリット・デメリット
メリット
- 最高で借金額の90%をカットすることができる
- 例えば5,000万円の借金がある場合、個人再生によって最大4,500万円の支払いが免除される
- 職業に関する制限はなく、弁護士や司法書士なども就業できる
- 車などの財産に影響はなく、家も住宅ローン特則を利用すれば手元に残せる
デメリット
- 最低でも100万円は返済義務が残り、3年以内に返済を完了する必要がある
- 手続き後5年〜10年程度ローンやクレジットカードを作ることができない
- 安定した収入が無い場合や5,000万円以上の借金がある場合は利用できない
- 裁判所を介した手続きのため官報へ掲載され、手続き自体が1年以上かかる場合が多い
自己破産:返済額を0にすることができる
「自己破産」とは、自分の収入では借金返済を続けられず、財産を処分しても払いきれない借金が残った時に、残りの借金を免除してもらう手続きのことです。
官報へ広告される、職業や資格に制限がかかる、決められたもの以外の財産を処分する必要がある、などのデメリットがあるものの借金がゼロになるというのはかなりのメリットと言えるでしょう。人生を再スタートさせるための最後の手段として、広く用いられている債務整理となっています。
ただし、ギャンブルの借金については原則として自己破産が認められません。しかしこの場合でも、誠意を持って対応し、今後はギャンブルをやらないという姿勢を見せることにより裁判所の裁量によっては自己破産が認められるケースもあります。
自己破産のメリット・デメリット
メリット
- 全ての借金をゼロにすることができる
- 失業など生活状況の変化で借金が返せなくなっても利用可能
- 給与差し押さえ、強制執行などを止めることができる
- ギャンブルの借金であっても誠意が認められれば利用できる場合が多い
デメリット
- 裁判所が認めたものを除いて、家やその他の財産は全て処分される
- 弁護士、司法書士など一部の資格・職業に就業制限がかかる
- ローンやクレジットカードは最長10年利用できず、官報にも名前が記載される
- 裁判所に嘘をついたり、誠実な対応をしなかった場合は認められないケースもある
特定調停:弁護士なしで自分で申し立てすることが可能
特定調停は、現在はあまり利用されなくなっている債務整理方法です。弁護士に依頼せずに債務者自身で簡易裁判所に申し立てを行うことにより、裁判所が借主と貸主の間に立って返済条件を軽減するよう働きかける制度のことを指します。
一件あたり1,000円ほどで完了するため最も手軽に行える方法ではあるのですが、裁判所において調停委員の仲裁のもと、債権者と債務者が直接顔を合わせて交渉をする必要があります。
また面倒な書類作成は債務者自身が行う必要があるのでかなり大変です。さらに、手続きが遅れるとその間は債権者から取り立てが続くため、あまりおすすめできる債務整理ではありません。
特定調停のメリット・デメリット
メリット
- 借金の用途は問われず、ある程度借金を減額することが可能
- 弁護士を依頼する必要がないため費用が一社あたり1,000円以下で済む
- 強制執行の停止を同時に申し立てられるため差し押さえの心配がない
デメリット
- 自身の財産の状況や債権者名簿など、裁判所に提出する書類は全て自分が作る必要がある
- 特定調停では平日に3〜4回程度、債務者本人が出廷する必要がある
- 過払い金請求はできない
- 完済後5年ほどブラックリストに載るなど、そのほかのデメリットは任意整理と同じ
ギャンブルの借金で自己破産をする際に気をつけること

前の項目でも説明しましたが、ギャンブルが原因で借金を作ってしまうと、自己破産における「免責不許可」事例にあたり原則として認められません。
しかし自己破産には「裁量免責」というものがあり、さまざまな事情を考慮して、裁判所が免責を許可して良いと判断した場合には、自己破産手続きを進めることができます。
裁量免責には決まった基準などが定められているわけではありませんが、そもそも自己破産は国民が人生を再スタートすることを応援するためのものなので、本人が誠実に行動していれば(=免責が不許可としなければならない事情がなければ)免責を受けられる可能性もかなり高くなります。
そのため、以下に挙げる項目を守り、自己破産を認めてもらうのが借金生活から立ち直る一番の近道です。
嘘をついて申告しない
裁量免責が認められるどうかの判断要素として一番重要視されるのが「破産手続への協力」です。つまり、あなたが破産を認めてもらいたいのに、それに協力しないのであれば、免責を認めることはできませんよ、ということになります。
具体的には手続き費用にかかる「予納金」を支払わない、手続きを管理する面接や集会へ出頭しない、などの行為が不許可になりやすいです。
特に、「ギャンブルで作った借金は自己破産できない」と勘違いしている方は、ギャンブルで遊んだことを隠そうとします。1週間で4〜5日遊ぶような人でも、遊んだのは月1です、のように過少申告するといった事例もあります。
しかし自分の通帳を見られて、お金に不審な動きがあるとチェックされ、自分の話したことに辻褄が合わなくなります。
ギャンブルで借金を作ったことよりも、嘘をついて申告を行わなかったことの方が免責手続きで重要視されるので、必ずどれくらいの頻度でギャンブルを行ったかについては全部話し、誠実に対応しましょう。
債務整理の手続きを開始したらギャンブルを断つ
また、「経済的更生の可能性」についても重要視されます。
以前に借金を増やしてしまった原因を現在も続けているということになれば、今後も借金を増やす可能性が高い、経済的に更生する可能性が低い(=人生を清算する意思が見られない)とみなされ裁量免責が認められない場合が多いです。
そのため、債務整理の手続きを開始したら、そこからは絶対にギャンブルをしないようにしましょう。特にギャンブルをプレイするあまり追加で借金をしてしまうなんてことがあれば、ほぼ100%免責は認められません。
もちろん自己破産後も借金をしたくなければギャンブルをしないのが一番ですが、少なくとも債務整理の手続きを開始してから全て完了するまではギャンブルは絶対にしないようにしましょう。
ギャンブルで借金をした時の相談窓口
ギャンブルと上手に付き合うことができる方はいいのですが、やはり度が過ぎるとギャンブル依存症になってしまったり、大きく借金を抱えてしまうという場合もあります。
そんな時、一人で悩みを抱え込んでいると解決しないことが多いです。そこで、ギャンブルで借金した時の相談窓口について紹介します。
ギャンブル依存症を治療する為の専門機関
オンカジはやばし
— ねだるな勝ち取れTV (@nedarunaTV) July 20, 2022
ギャンブル依存症チェックしたら8個やった。医療機関を受診してくださいはわらう pic.twitter.com/J5CGJHcIkp
これまではギャンブル依存症に関しては心療内科のふわっとした一部門でしかなかったのですが、最近ではギャンブル依存症をピンポイントで治療できる病院や専門機関が増えてきました。Xなどでもギャンブル依存症に関してプロモーションが行われています。
そのため、ギャンブルが辞められないな…と思ったら、ギャンブル依存症の治療をまず受けてみてください。
もちろん依存症というのは薬で完治するものではなく、一生付き合っていく必要のあるものです。
しかし、依存するものをより健全なものにする、もしくは遊ぶ量を減らす、少額で遊ぶ、など、ギャンブルの依存度を下げていくことによって、「有害だけど依存してしまうもの」から「人生を彩ってくれる趣味」に変えることができます。
ギャンブルで遊ぶことが自分の人生に有害になっていると感じたときは、ギャンブル依存症の治療を専門機関で受けることをお勧めします。
債務整理をお考えなら弁護士に相談
「特定調停」など一部の方法を除けば、債務整理というのは弁護士が仲介して行うものです。なので、話を聞きに行くだけでも良いので、まずは法律事務所に相談しに行きましょう。
多くの法律事務所は「相談無料」となっているので、どういった手続きを踏むのが良いかをまずは弁護士と相談しましょう。その上で、債務整理の契約を結んだら、翌日には取り立てがピタッと止みます。
それくらい弁護士の力は強いので、多少お金がかかるとしても弁護士との契約は絶対にやった方が良いです。借金を大きく減らすことができるので、弁護士費用がかかっても大きくプラスになります。
ギャンブルで借金をしてしまった事例や体験談
最後に、ギャンブルで借金をしてしまった例、体験談などについて紹介します。
そもそもギャンブルで借金をしたことをネット上に公開できるのはよほど覚悟が決まった方であり、ほとんどの場合その事実が表に出ることはありません。あくまでもこれらの事例は氷山の一角で、まだまだ多くの方がギャンブルの借金に悩まされています。
こういったトラブルを避けるために、借金で首が回らなくなったらすぐに弁護士に相談しましょう。
ギャンブルで作った借金は家族や友人との関係も破綻させてしまう
元夫が仕事と嘘ついてパチンコして借金作って離婚したんですけど、離婚する時に「俺なんか悪いことしたか?」という迷言を吐いたのは私の予想ですが借金から数年経ってからの離婚なので元夫の中では終わったこととか許されたとか思ってたのかと。
— えに (@enicat10) May 11, 2023
終 わ っ て ね ぇ し
許 し て ね ぇよ
借金を家族や友人などに打ち明けて、返済を手伝ってもらった場合… 本人は借金に関するゴタゴタが終わったらその失敗を自分の中で無かったものとすることが多いのですが、ほとんどの場合打ち明けられた方の家族や友人は、その人から信用を無くします(たとえその場では言わなかった場合でも)。
「ギャンブルで借金したと泣きつく」行為は、そもそも言われた側は「知らんがな」なわけです。簡単にその人に信用が戻るわけはありません。最終的には家族関係、友人関係を破綻させることになるので、くれぐれも注意しましょう。
貸付自粛制度に申し込みをしてコツコツ返済
これ以上増やさないように
— まっしろ ギャンブル依存症 借金返済垢 (@hutuuniikitai4) March 8, 2025
貸付自粛制度に申し込みました。
ギャンブルでちょっと稼ごうなんて考えずにコツコツ返済できるように頑張ります…
何度も繰り返しているので、自身は全然ないですが200万くらいの借金で死ぬのはやめときます
この方は、「貸付自粛制度」に申し込みをして、これ以上借金を増やさないようにしたそうです。
貸付自粛制度とは、カードローンなどの金融機関からの借り入れを5年間制限することができる制度のことです。そのためこの方はこれ以上借金、もしくはキャッシング枠なども5年間利用できなくなります。
ギャンブル依存症の怖いところは、「あったら使ってしまう」を通り越して「無いのに使ってしまう」こと。借金ができる環境をシャットアウトしてコツコツ返済するのは、大変素晴らしい状態と言えるでしょう。
ギャンブルの借金と債務整理・自己破産まとめ
「ギャンブルは、絶対使っちゃいけない金に手を付けてからが、本当の勝負だ。」
これは作家・菊池寛の口癖(迷言?)ですが、そもそも人間というのは自由を制限されるとよりその選択肢を求めるものです(「心理的リアクタンス」と言います)。
ギャンブルに置き換えて考えると、財布のお金が減るとギャンブルを諦めるのではなく、よりギャンブルをしたくなってしまいます。これは人間の本能です。むしろこの人間の性質がなければ、ギャンブルという産業が生き残ることはできません。
しかし、それで人生が詰んでしまったら何の意味もありません。あなたの人生の主人公は、ギャンブルではなくあなたです。あくまでもギャンブルというのは余裕資金で楽しむものであり、自分の生活費を投じて負けたら借金をさせるためのものではありません。
負けたら自己破産、という意見もあるかもしれませんが、自己破産というのはあくまでも借金によって生活が立ち行かなかった人に対する最終手段です。ローンが組めない、キャッシュカードが作れない、就労できる職業が制限される、などある程度重いデメリットもあります。
ギャンブルで自己破産しないためにも、遊び方には十分注意して健全にプレイすることをお勧めします。
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Bell
(ウィナーズクラブ管理人)
ギャンブルはお小遣いなどの余剰金で遊ぶものであり、生活費や貯金などに手を付けてまで賭けるものではありません。万が一歯止めが利かなくなって借金を背負ってしまった場合はこのページの内容を参考にして、早急に対処して下さい。重ねて言いますが、借金してまでギャンブルをしてはいけません。