オンラインカジノのライセンスとは?運営体制の仕組みについて解説
世界各国で人気のオンラインカジノは今もサイト数が増え続けており、現在は数千ものオンラインカジノがあると言われています。しかしその中にはイカサマや不正を行う詐欺カジノも含まれており、全てのカジノが遊ぶのに適しているわけではありません。
そういった詐欺カジノと優良カジノを見分ける最も簡単な方法は「ライセンス」があるかどうかです。ライセンスを取得・保持しているカジノは一定程度信頼性が高く、逆にライセンスが見当たらないサイトは全く信頼できないカジノと言えます。
そこで、このページではオンラインカジノの「ライセンス」について解説します。また、「どんな種類のライセンスがあるのか」「第三者機関って何?」といった疑問を初心者向けに分かりやすく解説しているので、詐欺カジノを見分ける方法がこの記事で分かるようになります。
この記事のまとめ
- ライセンスとはオンラインカジノの運営許可証のこと
- 「健全なカジノを運営できる能力がある」と認められた企業に発行される
- ライセンスを発行する国・政府は多数あり、発行条件も異なる
この記事はおよそ 5分 で読むことができます。時間がない方は目次を活用しましょう
オンラインカジノ運営の仕組み
まず、オンラインカジノの「ライセンス」がカジノやプレイヤーにとってどのような存在なのかを説明するために、オンラインカジノがどのように運営されているかについて解説します。
プレイヤー
プレイヤーはオンラインカジノで遊ぶ人のことです。プレイヤーは決済会社にお金を入金し、その決済会社からカジノに送金します。ゲームをプレイして、勝利金を決済会社に送り、決済会社から払い戻されることで手元にお金が届きます。
オンラインカジノ
オンラインカジノを運営している会社のことです。プレイヤーから(正確に言えば決済会社から)お金を受け取り、契約しているソフトウェア会社のゲームをプレイヤーに提供します。また、勝利金があった場合は決済会社に送金を行います。
決済会社
プレイヤーとカジノの仲介役にあたる中間決済サービスのことです。
ソフトウェア会社(ゲームプロバイダー)
カジノゲームを制作する会社(プロバイダー)のことです。カジノの運営会社と契約を行い、スロットやテーブルゲーム、ライブカジノといったカジノゲームを貸し出します。それによってカジノ側で利益・損失があった場合でも、関係なく使用料を受け取ります。
ライセンス発行政府・第三者監査機関
カジノの運営許可証である「ライセンス」を発行する機関のことです。運営会社は各国政府にカジノ運営の申請を行い、政府は会社の審査を行って問題ないと判断した場合ライセンスを発行します。さらに、イカサマや不正などがおこなわれないように第三者機関が定期的に監査を行います。これはソフトウェア会社に対しても同様に行われます。
ライセンスとはカジノの運営許可証のこと
「ライセンス」は、オンラインカジノの運営許可証のことを指します。ライセンスを取得することによって、各国政府の管理のもとオンラインカジノの運営が可能になります。
当然ライセンスは誰にでも発行されるわけではなく、その国が「健全なカジノを運営できる能力がある」と認めた企業でなければ認可されません。また、取得すればそのままずっと保持できる…と言うわけではなく、定期的にライセンスを更新する必要があり、その時も厳しい監査が行われます。
そのため、ライセンスを取得している企業は一定の信頼度があると言えます。逆に言うと、ライセンスがサイトのどこにも見当たらない…という企業は100%詐欺サイトと呼んで差し支えないでしょう。たとえ洗練されたサイトデザインで綺麗な日本語が使われている…としても、ライセンスがなければ勝利金を引き出せなかったりゲーム結果を不正に動かしたりといった悪質な行為を働くサイトであることは確実です。
ライセンスの取得方法
オンラインカジノのライセンスは、発行元の政府に申請を行い、政府から認可された場合に発行されます。申請時には発行元の政府から審査が行われますが、その審査基準は各国によって異なりますが、どの国でも必ずチェックされる事項は次の通りです。
発行するために必要な審査の基準
- 資金力、経営能力があるか
- 第三者機関の審査を受けたゲームソフトウェア会社と契約しているか
- 犯罪組織やマネーロンダリングなどと関係性が無いか
特に「アンチマネーロンダリング」については非常に厳しい監査が行われ、関連企業まで含め資金源のチェックが行われます。そしてカジノの運営会社として適格と認められた場合に限りライセンスが取得できます。
ライセンスを取得する流れ
- 運営会社が各国政府にライセンスの申請を行います。
- 発行元の政府の機関(ギャンブル委員会など)が、ライセンスを取得する企業として適格であるかの調査を行います。
- カジノの運営に関して問題ないと認められた場合、運営会社に対してライセンスが発行されます。
なお、取得すればそれでずっと保持できると言うわけではなく、一定期間ごと(多くは5年ごと)に再取得を行う必要があります。その際も同じように監査が行われ、不適格と判断されればライセンスが剥奪されます。当然ながらライセンスを保持している期間であっても、詐欺行為などが認められた場合においては即時ライセンスの剥奪といった処置が行われることもあります。
ライセンスを持たないカジノでのプレイは危険
ライセンスを取得・保持している運営会社は、少なくともある程度の信頼度が担保されています(100%安全と言えるわけではありません)。しかし、ライセンスが公式サイトに見当たらないというカジノに関しては、絶対に新規登録を行わないようにしましょう。
ライセンスはカジノサイトの最低限の信頼度を保証するものです。逆に言えば、ライセンスが無いカジノはどの国の政府からも「カジノを運営する能力がない」と評価されたカジノということになります。新規登録時は必ずライセンスについて確認し、見当たらないカジノは避けることを強くおすすめします。
主なライセンス発行国
ライセンスを発行している国や地域は複数存在しますが、非常に厳格な監査を行うことで信頼性を担保している国もあれば、使用料を払うだけでほぼ監査を行わず発行するような国もあり、一概にライセンスを保持していると言ってもその信頼性は大きく開きがあります。
そこで、続いてはよく利用されているライセンス発行国について解説します。また、当サイトで紹介しているカジノがどのライセンスを取得しているのかについても記載しているので、ご参考ください。
MGAライセンス(マルタ共和国)
地中海に浮かぶ島・マルタ共和国が発行する「MGA(Malta Gaming Authority)ライセンス」は、世界で最も取得難易度が高いと言われているライセンスです。アンチマネーロンダリングやギャンブル依存症対策など様々な項目がチェックされ、一度審査に受かっても5年ごとに行われる継続審査をパスできないとすぐにライセンスが剥奪されます。
また、カジノにおける規制も他のライセンスより厳しく、仮想通貨の入出金に制限があったり、入金・出金額の上限が低かったりとプレイヤーの保護に非常に力を入れています。そのためマルタのライセンスを持つオンラインカジノは世界最高峰の信頼度を誇ると言えるでしょう。
マルタライセンスを取得しているカジノ
- ラッキーニッキー
- ウィニングキングス
キュラソーライセンス(オランダ領)
オランダ領キュラソー島にあるキュラソー政府の発行するライセンス「Curaçao eGaming」は、現在日本市場において最もポピュラーなライセンスとなっています。
もちろん厳しいチェックを行いライセンスを認可しているのは間違いないのですが、他国のライセンスと比べると「甘い」と言われているチェックではあります。
しかし、キュラソーライセンスの最も良い点は「プレイヤーへの規制が低い」こと!仮想通貨を直接利用した入出金やプレイもOK、また他国のライセンスでは許可されていないゲームもキュラソーライセンスなら自由に利用できると言った利便性が高く、かなりのオンラインカジノがキュラソーのライセンスを利用しています。
キュラソーライセンスを取得しているカジノ
- カジノシークレット
- ベラジョンカジノ
- ミスティーノ
- カジ旅
- コニベット
キュラソーライセンスはあまり信頼できない?
「キュラソーライセンスは審査が非常に甘い」という噂を耳にしたことはあるでしょうか?確かにキュラソー政府のライセンス認証は他国の厳格な監査に比べると基準が緩く、ポピュラーなライセンスと言えど他国と比べ「信頼度が高いカジノ」と呼ぶには疑問が残ります。
ただ、2022年7月にキュラソーに新しくギャンブル規制機関【Curaçao Gaming Authority (CGA)】を設立し、審査の基準を全面的に見直す法案が発案されているため、今後はより信頼できるライセンスとして使われることが見込まれています。
マルタライセンスからキュラソーに変更したカジノ
- ベラジョンカジノ
- カジ旅
- カジノシークレット
日本市場のオンラインカジノは、従来マルタ共和国のライセンスを使用していたものの、キュラソーに変更したカジノも多いです。例えば業界最大手の「ベラジョンカジノ」、また大人気を誇る「カジノシークレット」「カジ旅」などの運営会社もマルタからキュラソーへと変更しています。
これは、マルタライセンスの下では規制が強く、プレイヤーにとって適切なサービスを提供できないと判断したからと考えられます。例えばマルタライセンスでは一度に賭けられる金額が低く設定されており、また仮想通貨の入出金にも制限があります。そのためマルタからキュラソーへ変更したカジノも多いです。
信頼度の高さではマルタに軍配が上がりますが、日本市場ではキュラソーライセンスのカジノが大きな問題を起こしたという例もありませんので、安心して遊べるカジノと言えるでしょう。
カナワケライセンス(カナダ)
「カナワケ(カナワク)」とは、カナダ・ケベック州の一部に存在するアメリカインディアンの居住地のことを指します。特にゲーミング業界との結びつきが強く、1996年には「ゲーミングコミッション」と呼ばれるライセンスを発行する団体も作られました。
マネーロンダリングや不正組織の取引については特に厳格な審査を行っているライセンスではあるものの、プレイヤーを縛る規制が他国より少ないため多くのカジノに利用されています。また、カナワケライセンスと他国のライセンスの両方を保持しているカジノもあります。
カナワケライセンスを取得しているカジノ
- エルドアカジノ
ジブラルタルライセンス(イギリス)
「ジブラルタル」とはイベリア半島の南東に位置しているイギリスの海外領土です。ジブラルタルでは、その自治政府が「HM Government of Gibraltar」と呼ばれるライセンスを発行しているのですが、このライセンスを取得するのは非常に難しいとされています。
厳しい監査が行われるのは当然ですが、それに加えてジブラルタルのライセンスは更新料が非常に高く、さらに長い運営実績が無いカジノでなければ認可が降りないからです。そのため、ジブラルタルのライセンスを取得・保持しているカジノは長年の歴史を誇る老舗であり、ライセンスフィーも問題なく支払えるグレードの高いカジノであると言えるでしょう。
イギリスギャンブリングコミッション(イギリス)
イギリスでは「ギャンブリングコミッション」と呼ばれる団体がライセンスを管理しています。設立は1960年と最も古く、歴史のあるライセンス発行団体と言われています。
それだけにライセンスの認可は非常に厳しく、カジノゲームは公平性が完全に担保されているものである必要があり、またマネーロンダリング対策や資金管理についても厳格なチェックが行われます。それだけにライセンスの発行率はかなり低めで、イギリスのギャンブル委員会のライセンスを保持しているカジノは信頼性が非常に高いと考えて良いでしょう。
第三者監査機関とは
「ライセンス」と共にオンラインカジノの運営を監視する団体といえば「第三者監査機関」です。ライセンスを取得するだけして、後は不正やイカサマ…と言った詐欺サイトが出てくるのを防ぐために、定期的にカジノの監査を行うのが「第三者機関」です。第三者機関のチェックをパスしないと、営業停止やライセンスの剥奪といった措置が行われる場合もあります。
第三者機関についてはオンラインカジノの運営に必須のものではありませんが、第三者機関のお墨付きがある方が無いサイトより信頼性が上がるのはいうまでもありません。
主な第三者監査機関
「第三者監査機関」はライセンス発行政府のようにカジノの運営について監査を行うだけではなく、カジノゲームに公平性があるか、不正が行われる可能性のある機種はないか、といった点についてもチェックを行います。また、ギャンブル依存症対策について確認する機関もあります。
次の項目では複数ある第三者監査機関の中でも、日本市場におけるオンラインカジノでよく利用されている第三者機関について解説します。
eCOGRA(イーコグラ)
eCOGRAは2003年に設立された、オンラインカジノ業界では最も有名な第三者機関です。それだけに最も厳しい監査が行われており、ゲームの公平性や勝利金の支払いといったプレイヤーが安心してゲームを遊べるような仕組みが整っているかを入念にチェックします。
また、認定の際には運営会社側が報告書を提出する必要があり、その厳しさから「1回目の審査では受からない」と言われているほどです。また、新しい基準が策定されるたびに再び審査が行われ、新基準に満たないカジノについては認定がすぐに取り消されます。
それだけカジノには厳しいですがプレイヤーには優しく、eCOGRAの認定カジノでトラブルが生じた場合、プレイヤーとカジノの仲介役を受け持ってくれます。そのため、eCOGRA認定カジノは信頼性が高くトラブル対応も万全ということが分かります。
Gaming Laboratories International(ゲーミングラボラトリーズインターナショナル)
GLIは1989年に設立された、オンラインカジノだけでなくランドカジノ(ラスベガスなどにある店舗型カジノ)で多く利用されている監査機関です。「ゲーミングラボラトリー」という名前の通りこの監査機関は主にカジノゲームのチェックを行います。
ゲーム結果に完全なランダム性を持たせるプログラム「RNG(乱数生成器)」が正しく作動しているか、また人の手によって不正が行われないかのチェックを「GLI基準」によって確認し、認可されればプレイヤーにカジノゲームを遊んでもらうことができます。現在はカジノ業界の監査機関として9割近くのシェアを誇り、「GLI基準」がライセンスの適用基準となっているほど業界ではスタンダードとなっています。
iTech Labs(アイテックラボ)
iTech Labsは大手プロバイダーの「NetEnt」を含む、主にソフトウェア会社のカジノゲームを監査する機関です。主な業務はカジノゲームのテストで、「ゲームルールと実際のゲーム内容がリンクしているか」「還元率は正しく計算されているか」「ボーナス機能だけのシミュレーション」「実際にプレイした時のシミュレーション」と細かい部分までチェックを行います。アイテックラボの監査をパスした企業のゲームについては、不正やイカサマが起こる心配はありません。
GAMCARE(ガムケアー)
GAMCAREは厳密には「監査機関」ではありませんが、カジノプレイヤーがギャンブル依存症になることを防ぐ目的で設立された団体です。主に「自己コントロール」を支援しており、自分が依存症であるかのチェックリストやギャンブルと付き合うための説明書などが公式サイトに記載されています。ギャンブルを一切辞めたいというユーザーには、ギャンブルサイトをブロックする方法やギャンブルサイトに一定期間ログインできなくなる方法などを解説しています。
オンラインカジノでは「責任あるギャンブル」としてプレイヤーが自主的にプレイを制限する制度を導入する必要があり、その際GAMCAREを公式サイトで紹介していることが多いです。
TüV Rheinland(テュフラインランド)
テュフ・ラインランドはカジノのみならず、技術や安全、照明サービスに関する認証機関として世界第7位のシェアを誇る第三者機関です。例えば自動車、ITとコンサルティング、工業サービスといった製品やサービスの検査や認証を行っており、アディダスやウォルトディズニー、日立といった名だたる企業が認証を受けています。ゲーミングマシンについても認証を行っており、信頼性の高い認証機関としてオンラインカジノでも利用されています。
ゲームソフトウェア会社もライセンスを取得している
いくらオンラインカジノが不正を行わないといっても、ソフトウェア会社がイカサマなどの不正を行っていると意味がありません。そのため、ソフトウェア会社(プロバイダー)自身もライセンスを獲得し、また第三者機関から認証を受けています。
オンラインカジノのスロットには結果をランダムに出力する「RNG」というプログラムが搭載されており、このプログラムは第三者機関に常に監視されています。そのため不正にゲーム結果が改ざんされるとすぐに監視機関に判明するようになっているため、イカサマを行えないような仕組みになっています。
まとめ:ライセンスを取得しているカジノで遊ぼう
オンラインカジノは日本のみならず世界中で人気を集めていますが、その分不正を行う詐欺カジノにも気を付ける必要があります。少なくともライセンスを取得しているカジノは一定以上の信頼度があることが担保されているので、ライセンスを取得しているカジノで遊ぶのが詐欺からお金を守る第一歩です。
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Bell
(ウィナーズクラブ管理人)
優良なオンラインカジノであるかどうかを判断するために最初に確認する事は「ライセンスを取得しているか」です。ライセンスを取得していないカジノが全てイカサマカジノとは限りませんが、少なくともライセンスを取得しているのにイカサマなどの不正を行っているオンラインカジノはありません。登録する前に必ずライセンスを確認するようにしましょう。