アメリカ/United States of America
United States of America (USA)/アメリカ合衆国(アメリカ)
アメリカにはネバダ州ラスベガスやニュージャージー州アトランティックシティ等をはじめとする、リアルカジノを主要産業としている都市を多く有しており、ランドベースカジノの権益を擁護するロビイストの活動も盛んなため、オンラインギャンブルには反対的立場を取ることが多い。
過去にMGMミラージュ等、アメリカのランドベースカジノがオンラインに進出したことがあったが、失敗し撤退した経緯がある。
Unlawful Internet Gambling Enforcement Act of 2006 (UIGEA:オンラインギャンブル禁止法)が可決される以前はオンラインギャンブル市場の大半は米国のプレイヤーであったといわれており、そのため米国政府はオンラインギャンブルを規制して他国への貨幣流出を防ぎ、自国産業の権益を守ろうとする動きを幾度となく起こしてきた。
そのため、オンラインギャンブルを主要産業とするアンティグア・バーブーダ等は世界貿易機関(WTO)を通じて米国を提訴してきた歴史がある。
参考 アンティグア・バーブーダ
UIGEA以前にも議会に同様の法案が提出されたことが数回に渡ったが、それらは議会での反対にあい、棄却されてきた。
2006年9月に議会でUnlawful Internet Gambling Enforcement Act of 2006 (UIGEA:オンラインギャンブル禁止法)が可決。
UIGEA可決後アメリカでは、ネッテラー創設者や数社のオンラインゲーミングオペレータがアメリカにおいて不当なギャンブルの勧誘を行ったとして逮捕および起訴される事件が起こった。また、米国政府は検索エンジン大手、マイクロソフト、ヤフー、グーグルに対しても不当なオンラインギャンブルの広告を掲載したとして罰金を勧告した。
このため、法案可決当初はすぐに行動を起こさなかったオンラインゲーミングオペレータも米国政府のその強固な態度を見て、相次いで米国市場から撤退を表明した。
2008年の大統領選挙以降、政局が変われば、アメリカのオンラインギャンブルに対する情勢が変化するのではないかと期待されている。