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スマートライブ事件

2016年3月にスマートライブカジノプレイヤーが逮捕されたというニュースがありました。

ネットカジノ利用者を逮捕 現金22万円賭けた疑い

自宅のパソコンから無店舗型のインターネットカジノで賭博をしたとして、京都府警は10日、賭博の疑いで(中略)利用者の男3人を逮捕した。

府警によると、無店舗型のネットカジノの利用者の逮捕は初めて。カジノサイトは拠点が英国とみられるが、日本人がディーラーで、日本時間の夕方から深夜に開かれており、日本国内の客に向けた違法賭博と判断し、客の立件に踏み切った。

3人は容疑を認め、「海外サイトなら大丈夫だと思った」などと供述している。

逮捕容疑はことし2月18日から26日、会員制カジノサイト「スマートライブカジノ」で、ブラックジャックのゲームに現金計約22万円を賭けた疑い。

(略)容疑者は「1000万円ほど賭けた」と話している。サイトはクレジット決済などで入金、ネット中継された画面でゲームに参加する。1日平均で計95万円程度が賭けられていた。画面上に利用客がやりとりする「チャット」機能もあり、府警はこの書き込みなどを元に容疑者を割り出した。

無店舗型のネットカジノをめぐっては、千葉県警が2月、常習賭博容疑で、決済サービスを運営した男2人を逮捕した。

http://www.nikkansports.com/general/news/1615000.html

(2016年5月現在、対象記事は削除されています)

日刊スポーツより引用

 無店舗型オンラインカジノプレイヤー初の逮捕

オンカジ初の逮捕者

前月の2016年2月に決済サービスのNetBanQの運営関係者が偶発的に逮捕され、そこから入出金履歴を割り出された数名のプレイヤーが家宅捜索を受けたというニュースはありましたが、これはあくまでも決済代行業者が逮捕されたという側面が強く、プレイヤーは逮捕ではなく家宅捜索だったため、危機感は薄かったです。しかし、NetBanQ事件のその翌月に起こったスマートライブ事件ではオンラインカジノプレイヤーが突然逮捕されるというショッキングな内容でした。立て続けに起きた事件に業界全体が暗雲とした雰囲気になりました。

 

 なぜプレイヤーは逮捕されたのか?

これまでは、胴元(カジノ運営側)が海外で合法的に開帳している場合、対抗犯であるプレイヤーだけを摘発することはできないという認識がありました。(賭博罪における必要的共犯)

しかし、スマートライブの場合は、日本人女性のディーラーがゲームを提供していたこと、日本語でコミュニケーションが取れたこと、日本人ライブディラーの開催時間が、日本時間の夕方から深夜に設定されていたこと等、日本人向けに特化された環境であったことから、京都府警はオンラインカジノの実態が国内において行われていると「評価できる」と判断したようです。つまり海外運営のオンラインカジノでも胴元は国内にいると「見なした」わけです。

 どうやってプレイヤーは特定されたのか?

今回、逮捕されたプレイヤーはみな「ライブブラックジャック」をプレイしていました。スマートライブのライブブラックジャックには以下のような特徴がありました。

 日本語専用のテーブルが用意されており、日本人だけが集まるコミュニティが形成されていた

 ベットプレイスやチャットに表示されている名称がプレイヤーのアカウントそのものだった

 第三者でも他のプレイヤーの表示アカウントやベット金額、チャット内容が見ることができた

以上のような状況から、警察がスマートライブにログイン内偵し、賭けの実態を捜査していたものと思われます。さらに、

 表示アカウントやチャットでのやり取りから、ブログやSNSが突き止められた

 ブログやSNS運営会社に情報開示請求があり、本人を特定された

このような流れで、本人を特定されてしまったのではないかと思われます。

 今後どのような点に気をつけるべきか

今回プレイヤーが特定された状況を鑑みれば、どのようなことに気をつけるべきかがわかります。

 日本人専用のテーブルが存在するような、捜査対象となりやすいカジノを避ける

 表示名称がアカウントそのもののようなカジノは避ける

 チャットに本人を特定されるような情報を書き込まない

 ブログやSNSでプレイ内容を公開しない

上記のようなことに気をつければおそらく大丈夫と思われますが、実際にはスマートライブ以外のカジノでそのような特異的な状況は確認できないので、他のカジノで遊ぶ分にはほとんど心配はないと思われます。

 逮捕されたプレイヤーはどうなった?

10万円以上の罰金

この件でも逮捕されたプレイヤーは「単純賭博罪」として『略式起訴』10万円~20万円の罰金刑となったようです。略式起訴というのは軽い犯罪の場合に自ら罪を認めて罰金を払うことで、裁判なしで判決が出るシステムです。

この「略式起訴で罰金」というのは単純賭博罪の一般的な基準のようなものであり、賭け麻雀などの摘発でもほとんどがこのような判決が出ています。

 スマートライブ事件を受けてオンラインカジノは違法になるのか?

オンカジは違法なのか?

略式起訴は前例であり、判例ではありませんので、今回の事件を受けてオンラインカジノがすべて違法と言えるわけではないと思われます。

今回の状況で言えることは、スマートライブのように日本人向けに特化された環境であった場合は、海外で運営されているオンラインカジノであっても、国内において行われていると判断される場合があるということです。さらに、賭博罪の必要的共犯において、これまで胴元が逮捕されなければプレイヤーも逮捕できないと考えられていたものが、状況によってはプレイヤーだけでも逮捕されるということがあるということです。

ただし、その後の情報で判ったことには、スマートライブ事件で逮捕されたプレイヤーはどうやら胴元と思われていたようです。胴元と思って捕まえたのはいいが、プレイヤーだったので警察や検察の体裁のため、略式起訴を言い渡した節があります。

 スマートライブ以外のカジノに捜査が伸びる可能性はあるのか?

特異的な環境が揃っていたスマートライブとは違い、他のオンラインカジノの場合はライブディラーにも多種多様なテーブルが用意されており、外国人も混在しており(というか、外国人の方が圧倒的に多い)、表示名はニックネームであったりと、スマートライブの問題点であった「日本人専用のコミュニティ」「個人の特定のしやすさ」という条件は揃っていないので、普通にプレイする分にはほぼ心配はいらないのではないかと思われます。

SNSでのアップはやめましょう

ただ、ブログやSNSでプレイ内容をアップというのは極力避けるべきだと思われます。

※この記事は当サイトの所見によるものです。オンラインカジノ利用の法的解釈は居住地の法律により異なり、ご利用はご自身の判断と責任にてお願いします。

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